呼吸器内科RESPIRATORY MEDICINE

呼吸器内科

呼吸器内科

呼吸器の病気では、せき、たん、呼吸困難(息切れ)、喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒュー)、胸の痛みなどの症状がよくみられます。これらの症状は、いろいろな病気で共通してあります。

診断には、症状の他に、必要に応じてレントゲン、呼吸機能検査、たんや血液検査を行います。呼吸器の症状が少し長く続く時は、ご相談下さい。
自覚症状がない場合でも、健康診断でレントゲン異常を指摘された場合には、早めの受診をお勧めいたします。

また、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの慢性呼吸器疾患は適切な診断、治療の継続が大切です。
尚、高次医療機関での精査加療が望ましい場合は迅速にご紹介させていただきます。

主な病気

せき込む女性

気管支喘息(ぜんそく)

気管支喘息とは、気管支が狭くなって、発作性に呼吸が苦しくなる病気です。
子供から成人、70才過ぎてからも初めて出てくることがあります。
気管支喘息の発作は、気圧が前日よりも下がる雨の降る前や台風の前に起こりやすく、季節的には梅雨や気温差の大きい春・秋に多い傾向があります。また、日中に症状がなくても夜間に発作が出現することもあります。

◯治療

  1. 1発作を起こさないための治療(予防)

    薬物療法=長期管理薬
         ・・・特に吸入ステロイドを中心とした定期的な薬物療法の継続が重要です。

  2. 2発作を起こしたときの治療(発作治療)

    薬物療法=発作治療薬
         ・・・即効性のある気管支拡張薬などを一時的に使用します。
    症状が持続する場合は長期管理薬の増量やステロイドの点滴が必要になることがあります。

◯ピークフローメーター

勢いよく息を吹き込むことで最大呼気流速を測定し、患者さんご自身の喘息の状態を客観的に知るための器具で、自宅で簡単に測定することができます。喘息の日常管理において、気道狭窄の程度をモニターする簡便な指標としてとても有用です。

当院では、症状がなくても肺機能検査、ピークフローモニタリングによる自己管理などを行い、吸入ステロイド薬を中心にした治療を継続することで、発作のない状態を維持して元気に生活していただくことを目指しています。

症状がない時は、ついつい服薬や受診を忘れてしまう方がいらっしゃいます。「症状(発作)が起こってからの治療」ではなく、「発作が起きないように、呼吸が苦しくならないように」治療を継続することが重要です。
発作時にのみ受診し、それも息苦しさの「ギリギリ」までがまんしてから受診するような方の中には、入院が必要になったり、生命にかかわる大発作を起こしてしまう場合もありますので、要注意です。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

COPDとは、慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)の略で、主な原因は喫煙です。タバコ煙によって、肺の組織が破壊される肺気腫というものと、気管支に炎症を起こし、痰が多くなる慢性気管支炎とがあります。長引く「せき・たん」、呼吸困難(息切れ)などが主な症状です。

診断には、肺機能検査が重要です。当院では、すぐに、肺機能検査を行い、気管支の閉塞の程度を判定してCOPDの診断を行うことが可能です。長年の喫煙歴のある方で、「せき・たん」が長引く、息切れがする、などの症状のある場合には、早めの受診をお勧めします。肺機能検査などで病状を評価し、治療方針を決定しますが、治療の第一歩は、禁煙です。

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)

大きないびき、睡眠中の無呼吸、日中のつよい眠気などが主な症状です。その他の症状として、熟睡感がない(充分睡眠時間を取っても寝た感じがない)、起床時の頭痛、全身の倦怠感、集中力低下、無気力、性格の変化、夜間の覚醒(窒息感で目を覚ます)、睡眠中の異常な体動(激しい寝返り)、夜間排尿、などいろいろあります。
いびきがひどい位に軽く考えていると、長期的には日常生活や健康上に大きな問題が出てきます。実際に無呼吸が繰り返されることによって血液中の酸素のレベルが下がり、心臓や血管に大きな負担がかかります。糖尿病や高血圧、不整脈、虚血性心疾患、心不全、脳血管障害などとの関連も指摘されています。また、睡眠が無呼吸のたびに障害され、深い睡眠がとれません。その結果、日中の眠気、集中力低下、性格の変化などが出ることもあります。

◯検査

当院では、まず自宅で実施できる簡易検査を行います。これは睡眠中の無呼吸、体内の酸素濃度を記録するもので、検査機械を貸し出し、自宅で装着していただき、1晩スクリーニング検査をします。その結果で、治療の適応を判断できる場合もありますが、精密検査が必要な場合には、実施可能な医療機関にご紹介します。

◯治療

鼻マスクを用いた持続陽圧呼吸(CPAP)という治療があります。これは、鼻にマスクをつけ、閉塞型無呼吸の起こる上気道(のど)に鼻から空気を送って気道を拡げる治療方法で、毎夜この装置をつけて睡眠します。良好に改善すると、睡眠がとぎれないのでぐっすり眠れるようになり、いびきや無呼吸がほとんど消失します。受診の間隔は1ヶ月に1度の外来通院となります。肥満の人は減量も重要です。 この他、耳鼻科的手術、口腔内装具(マウスピース)を使用する治療もあります。

気管支拡張症

非結核性抗酸菌症

間質性肺炎